新潟・東北車中泊旅 1日目①からの続きです。
親不知の遊歩道を歩き、廃線のレンガトンネル目指して一気に階段を下ります。
高さが300mから400mとも言われる急崖を一気に下るわけですから、なかなか膝に堪える階段ですが、ここまで1200kmを越える距離を車内で過ごしてきた犬からすれば大喜びの散歩です。
俺「ゆっくり~、ゆっくり~」
ちょっと理解できるようになったクウが振り返りながら歩いてくれます。
ある程度下るとレンガトンネルが姿を現しました。
旧鉄道トンネルで長さは約700mの親不知レンガトンネルです。
出口が見えないほど長く、トンネル内も暗いですが、駐車場方面へ向かうのでついでに歩いてみます。
懐中電灯の貸し出しもありますが、せっかくですので暗いまま歩きます。
歩いて通れるとはいってもご覧の通り足場は良くありませんし、とにかく暗いです。
犬達の尻尾は喜び、興味津々で歩く。
と言う俺はこの世で一番苦手なムカデはいないだろうか?とか、トンネル一つ思うこともあり、人生の長いトンネルにいたころ(精神病院)必死に探した出口の光を思い出しながら歩いてました。
トンネル内には特別何も無かったので、一気にトンネルを歩き抜き反対側に出ました。
その先にも緑に埋もれた廃トンネルが再び。
しかしこちらは遊歩道になっておりませんし、橋も架かっておりません。
歩いて下った分、再び崖を登り親不知を後にする。
その先も天下の難所を感じながら断崖絶壁に張り付く国道を新潟方面へ進みます。
富山、新潟にもなると、九州では絶対に見れない高い山々を見ることが出来ます。
標高の高い所には雪も残っており、まさに異世界を感じます。
我々はそのまま淡々と東へ進み、新潟県上越市に入りました。
我が家の旅の基本は日本100名城+100名城の200名城なので、上越市と言えばまず春日山城へ。
テレビで何度も見かけた上杉謙信の像を見上げ、「まさかここに来ることがあるとはなぁ…」と感じました。
上杉謙信と言えば熱狂的なファンが多いですが、俺は殆んど興味がありません。
それでも日本の歴史では必ず出てくる名前ですので、そういう意味でも春日山城は有名な場所であります。
夕方に差し掛かり、西日の中、駐車場から城を目指してプチ登山です。
それにしても予想に反して新潟は九州と変わらないほど暑いですね。
5月末とは言え、山城に登ることを躊躇するような暑さ。
汗を掻くことがとにかく苦痛な人なので、既に頭の中は「今日はお風呂に入れるのだろうか?」となっています。
特に石垣等残っている城ではないので、淡々と登山し本丸跡へ。
観光客もチラホラ見かけます。
振り返ると今まで登ってきた二ノ丸跡などの向こうに上越市が広がります。
これまた上越市には一度来てみたかったので嬉しいですが、想像でしていたのはもっと都会でしたね。
これから向かう東にはアルプスのような高い山はありませんので”外国”を感じられるのはここら辺まででしょうか?
春日山城の反対側は長野だったので綺麗な山々が見えましたよ。
山頂付近に毘沙門堂です。
上杉謙信と言えば毘沙門天信仰で有名ですね。
少し下った先に昭和に建てた毘沙門堂がありますが、撮ったはずの写真が残ってなかったので、つまりはそういうことなのでしょう。
上杉で有名な直江兼続屋敷跡もありました。
大河ドラマでも有名な”愛”の兜のセンスが全く理解できません。
この人が書いた直江状が関ヶ原の戦いのきっかけになったことでも有名です。
そういう意味でも本当に地味ながら、上杉の地は歴史を感じれるものが多いです。
この辺りで時刻は17時を回り、少し離れた名城スランプ設置場所に間に合わないことが分かったので、明日再び戻ってくることにして春日山城を下ります。
未だに決まっていない今日の宿泊地や温泉を考えながら、ふらりふらりと妙高市まで南下して、そこにあった共同浴場に入浴します。
こんなことでもしなければ人生で1度も訪れることの無かった場所に来れるのは本当に嬉しいことですね。
「日本は狭い」と言う人が大勢いらっしゃいますが、これだけ旅をしている俺でもまだまだ知らなかったり、見たことの無い土地がいっぱいあります。
時間は既に遅かったので、先に風呂から上がり、浸していた米を炊いておこうと、もう一人の風呂上がりを待っていました。
すると…、沸騰を始めた鍋がスルスルと滑り落ち、車の中でひっくり返ってしまう。
米はまだ全然柔らかくなっていなかったので、車内がとんでもなく散らかりました。
時間の節約のための炊飯がこんなこととなり、更に時間を節約するために米を水に浸していたのにそれすら無意味となりました。
相方曰く俺は本当に色んな物を落とすらしい。
言われてみれば確かに物をよく落とします。
遍路中も室戸で茹で上がったパスタを全部地面に溢したし、今回はお米を溢した。
相方曰く、食べ物もよく口からポロポロ落ちるらしい。
確かに食べ物を口に運ぼうとするとポロポロ落ちる。
でも口に入ったものは逃がさない。
思い当たるのは、何事も落ち着いて作業をさせて貰えなかった父の存在です。
父は何をするにも何故かその場所に現れ、そして物凄い怖い目つきでずっと睨んでいました。
そして「勝て!」と言われる試合も、お前がいるから勝てるはずないやろ。
未だに”落ちついて”何かをすることは苦手で、「落ち着け!落ち着け!」と自分に問いかけながら練習しているところです。
よく言えば、仕事が早い、悪く言えば、落ち着きがない。
なのに慎重で丁寧と言われる。
裏を返せば、仕事が遅い…、いったいどれが本当なんや…と、本当に長所も短所も当てにならない表裏一体だと痛感しております。
なんの話や。
あ、そうそう、この日は、新潟と長野の県境にある苗名の滝で眠ることになりました。
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