過ぎ去る八郎潟と浪岡城 新潟・東北車中泊旅5日目④からの続きです。
さて、ゆっくりもしてられません。
2年前に初めて東北旅をした時に訪れた大間崎で見たものは美しすぎる海と、その手前にある無料キャンプ場でした。
あの時はタイミングも合わず、先を急いでいたので下北半島の付け根まで南下して道の駅横浜で車中泊したのですが、あれかずっと大間崎でキャンプをしなかったことが心に引っ掛かってました。
と言う訳で今回の目的の1つに“大間崎でのキャンプ”が組み込まれております。
しかし、慣れない土地での観光なので、そうタイミングよくいけるかも結構難しいものです。
青森市にある浪岡城から大間崎までは陸奥湾をぐるッと約180km、有料道路は使わないので3時間30分かかる予定です。
急がねば!
青森市から陸奥湾沿いを走りながら竜飛岬のある津軽半島を未練いっぱいで眺めます。
一度も行ったことの無い津軽半島に次回は絶対行きます。
下北半島の付け根にある野辺地と言う地名には特別な思いがあって、俺の大好きなむつ市在住の著者、と言うか透視能力者の本でよく見た地名であり、俺もこの駅から下北半島へ電車を乗り換えた思い出のある場所です。
野辺地の風景に見入っていると「何あれ!!?」と、前方に見える大きなリアカーを引いた旅人に目をまん丸させる。
四国で数回見かけた光景に「まさか!」と菅笠をかぶる2人を通り過ぎざまに見ると作務衣っぽいのを着ている若い男女だった。
真っ黒に日焼けして必死にリアカーを引く男性と、その後ろで火ばさみ片手にゴミを拾いながら歩く女性。
遍路とは関係ない様子だけど、旅人を見たら積極的にお接待するつもりでいるのでチャンスを伺うが、そんなリアカー旅なので渋滞を作ってしまい、我が家も停まれる状況を見つけられず、「どうせ明日下北半島を下る時に見かけるやろ」そのまま北上となりました。
そしてむつ市を過ぎてからも遠い大間の地へトコトコと走った。
途中から見えてくる北海道の影に何とも言えない声をあげる。
そして、
そうそう、この景色!と2年ぶりの再来を喜び、景色に感動する。
平日となった今日だけど、キャンプ場には車中泊組が結構停まっていました。
色んな地名のナンバーを見るのも凄く楽しい。
勿論、我が家が一番遠く、こんな時すぐそこが鹿児島県なのに宮崎ナンバーなのが悔しくなる。
強風の中、知恵を振り絞りテントを設営する。
この車に変わってから車中泊が圧倒的に楽になったので、長旅で疲れている今テントを張るより車で寝たいけど、ここは夢を叶えましょう。
大間崎テントサイトと我が家のモンベルムーンライト4です。
写真の奥側に写る広い炊飯棟と、その奥がすぐに大間崎の海です。
今でも歩き遍路で愛用しているステラリッジ3が便利すぎるけど、大人2人と大きな犬2匹には狭いのと、通気性が悪く暑い時期には向かないので、その時に応じてテントを使い分けます。
それでもステラリッジ3が設営、撤収、コンパクトさ、隠密さに向いてて圧倒的に軍配が上がりますね。
この御洒落で広いムーンライト4ですがアウトレット品で、色移りの可能性により定価約8万5千円が5万5千円~で在庫を結構見かけます。
我が家にはちょっと広すぎるのと前室が狭いのが難点、だがお気に入りでお勧めです。
テントを張り終えて改めて大間崎へ。
“こゝ本州最北端の地”と彫られた石柱の奥に小さな島と灯台、その奥に見えるは憧れの地北海道。
灯台の島に千匹はいるのではないか?というカモメたちの声が北を感じさせます。
あんなにも近くに函館が見えるのに届かない悲しさを感じる。
切ない…、とにかく切ない。
犬の存在と、宮崎という南の土地にいるから、どうしても手の届く限界がこの大間崎です。
クウは初めて、その他は2度目の大間崎再来が叶いましたね。
君たちが普通に生きてたらここまで来れただろうか?
これからもいっぱいあちこち行こう、お互いに短い余生だ、と旅をしている最中はこの子達によく話しかける。
その後、少し離れたおおま温泉へ行って昭和感漂う風呂に入ってテントに戻ると降り出す雨。
寝る前にもう一度、見納めに北海道を眺める。
海が綺麗だ…。
更に夕焼けが凄く綺麗だ…。
函館の夜景も見える。
断酒により取り戻したスピリチュアリティの回復を感じる。
またこの地に来れますように。
やっとこの旅の折り返し地点に辿り着いた。
3日後の夜には宮崎まで帰らないといけない。
と、言うことは明日がこの旅の終わりですね。
往復4日間を高速道路に費やしても価値ある東北旅です。
大間崎テントサイト…大間観光情報サイト