種崎千松公園キャンプ場から種間寺へ 区切り遍路19日目①からの続きです。
歩き遍路中の運動量は凄いので10時にはお腹が空きます。
34番札所種間寺でお菓子休憩をしながらソーラー充電です。
天気もいいですね。
今日の野宿地もそろそろ決めなくてはいけませんが、鍵となるのは『今日は風呂に入りたいか』どうかで、それ次第で難易度が全然変わります。
そして、それを更に難しくさせるのは、今日コインランドリーに行って洗濯をしなくては洗濯物が溜まっており今後が大変になります。
あともう1つ難しくさせるのは、明日36番札所を打った後に我々は巡航船に乗りますが、その船の時間も行動を左右します。
実は、俺としてはこの巡航船に乗ることは気が向きません。
2度利用したことがあるので、今回は歩いたことない道を歩いてみたいのです。
しかし、我が家は俺が我慢しないと大変なことがあるので、ここは我慢するしかありません。
結局、どうしても「風呂に入りたい」とビーニャが言うので、今日の目的地は当初の塚地峠休憩所から6kmほど延長した36番札所の1km手前にある山陽荘付近になりました。
これで今日の難易度MAXになります。
明日の巡航船がなければずっと楽するのですが、巡航船も「乗る」と譲りません。
34番札所種間寺を出発して道沿いに巨大なソーラー発電を見ました。
ちょっと我が家のも充電してくれんかね?
「休憩は?」と聞けば、疲れてなくても突然疲れた気になる人と歩いてるので、4km進まずとも休憩となります。
歩くペース、休憩頻度、10kg荷物を重く背負っていてもまだまだ2人のバランスは取れません。
お馴染みの橋の前で休憩です。
以前、某リスト製作者さんが“ブリッジ前神社”と黄色い遍路地図に書き込んでくれた場所が未だにわかりませんが、ここの橋の手前には神社と公園がありテントが張れそうです。
川の音がかなり大きいことを除けばいい環境でした。
新仁淀川大橋を渡り土佐市に入りました。
この先にブリッジと言う店があり、その目の前に神社もありますが、何度見ても『何処で寝るのだろうか?』というほど凝縮されたイメージの神社です。
それにしても古の遍路道はこの川をどうやって渡っていたのでしょうね。
土佐市街地に入ってすぐに、地図には載っていないコインランドリーがありました。
当初はここで洗濯する予定でしたが、山陽荘の温泉にもコインランドリーはあったのでそこでしようと思います。
乾燥に凄く時間がかかったと思いますが、そちらで洗濯するのが効率がいいのでしょう。
途中で二手に別れ、スマホの充電ケーブルを電気屋で2本買う担当になりました。
ビーニャはマクドナルドで注文を済ませとく係です。
この1時間ほど前の話になります。
俺「目的地を山陽荘にしたから距離も増えて今日は時間がないと思う。だから昼食は持ち帰り出来るコンビニとかにしようよ」
ビーニャ「そうだね」
俺「何処かの休憩に合わせて昼食にすれば時間の節約になるしね」
ビーニャ「わかった」
そして、現在こう聞いた。
俺「マクドナルドは店内で食べるの?」
ビーニャ「うん」
果たして俺達は何を打ち合わせしてたのでしょうか?
ビーニャさんは自分に自信が持てない人なので、何もかもが不安から始まります。
だからいつもスロースターター。
そして15時過ぎて追い込まれてから火がつき走り出す。
俺「やめてくれ、俺疲れてるし荷物重い」
マクドナルド店内で奇妙な昼食を済ませて35番札所清滝寺に登ります。
34番札所の種間寺からでも、ずっと山の中腹に見えてました。
お馴染みの笹岡ハイヤー様の日の当たる場所に荷物を置かしてもらい、ソーラー充電に専念できる環境を頂き、軽くなった身体で35番札所目指して山登りをします。
ここからスタートで、いきなりの急勾配が始まります。
途端に後ろの気配が消えます。
一気に山門までワープしました。
歩いてしか山門を見れない札所はいくつかありますね。
山門の天井に竜の絵がありますが、歩きならではの光景です。
35番札所清滝寺に着きました。
大きな薬師如来さん、お久しぶりです。
ここは車泣かせのお寺でもあり、急勾配と細い道にエンジンを「ウー!ウー!」言いながら上ってきますね。
清滝寺を出発したのは13時半、マクドナルド事件から時間に追われてます。
清滝寺から次の36番札所青龍寺までの土佐市街は軽く迷路になってます。
今回は基本の遍路道を意識して歩いてみました。
お馴染みの“さんずい”違いの遍路石。
この辺りは立派な遍路石がいくつかありました。
15時10分頃、当初の野宿予定地である塚地休憩所に到着です。
前回はここで一夜を過ごしましたが、今日はまだ先に進まなければなりません。
東屋で休憩しながら今後の作戦会議をします。
俺「遍路道を行くの?トンネルを進むの?」
ビーニャ「ゴニョゴニョ」
素振りから塚地坂トンネルを通って楽したいのが見え見えです。
恒例の先取り不安、楽に楽に思考が流れるパターンです。
それもいいですが、前回の通し打ちの時もそう、お尻を叩く役割も必要です。
普段は車道否定派で大きなことを言うビーニャさん。
最後には、
ビーニャ「歩くの遅いけど…、怒らない…?」
何故か俺の責任になってます。
この区切り遍路は奇跡的に喧嘩0回なのに、
ビーニャ「怒らない?」
ですよ!喧嘩売ってます!?
どんなに歩くのが遅くても、ダダこねられても、他の遍路から嫌味を言われても、四国八十八ヶ所一周と半分の距離にして1800km!
ビーニャさんに置いていかれた民宿岡田を除いて毎日一緒にゴールしてきました。
初対面の男に「後ろから見てて、女性と歩幅を合わせないなんて酷い男だと思って見てました」と、言われた日もあります。
じゃあ、何故ココ(67番札所)までこんな歩くの遅い人に文句を言われながら一緒に歩いてるのでしょうね?
歩幅を合わせてるからでは無いですか?と、言いたくなった事もあります。
と、まぁ、過去の事を思い出しイライラもMAXとなってきた所で、果たして、ビーニャさん、塚地坂トンネルを進んだのでしょうかねぇ?
「風呂入りたい」、「巡航船乗りたい」、それ諦めてたらココで楽して眠れましたよ?
そろそろ動かないと塚地峠で日没迎えますよ!
どーーーーーーするんですか!?
新品価格 |
ビーニャさん愛用の少し重めのしっかり充電さん。
新品価格 |
俺愛用の4年経った今も未だに現役初号機さん。
使用上のアドバイスとしては、ついつい普段の日も使いたくなりますが使用するのは旅の時だけにしましょう。
日光に当てる時間が多くなれば多いほど生地の痛みが目立ち、肝心な時に使えなくなります。
節約の自家発電のつもりが結果的に赤字となると思います。