3巡目

夕方の塚地峠遍路道へ 区切り遍路19日目③

種間寺から塚地峠へ 区切り遍路19日目②からの続きです。

 

さて、時刻は15時40分になりました。

野宿予定地はまだ遠く、この時間から峠の遍路道に入るのは悩みどころであります。

心折れかけてるビーニャさんは塚地坂トンネルを通るのか、塚地峠遍路道を進むのか!?

勿論、遍路道を選択しました(させました)。

日暮れまではまだ1時間半ほどあります。

1時間で峠を抜ければあとはアスファルト道なので大丈夫です。

地図上で塚地峠遍路道は標高約30メートルから190メートルまで登り、その後、海に出ます。

標高を100メートル登るのは大変なので、結構登る遍路道になりますね。

この綴折れの石畳道は、雨の日だったらつるつる滑って辛いでしょう。

峠までの約900メートルはずっと登り。

大丈夫、今までいくつも山を越えてきた。

後ろの人はいつも通りついてこれません。

しかも、今日はいつもに増して「ぜぇ!ぜぇ!ぜぇ!」と、本当に『大丈夫かよ?』と思うほど酷かったです。

まぁ、確かに今日はまぁまぁハードな日でしたね。

峠まで登るとぜぇぜぇマンの表情も軽くなります。

この感覚は体験した者しか分からないでしょうが、本当に峠まで登った時は「これ以上登らなくていい」とホッとするものです。

今から向かう宇佐の町と宇佐大橋が見えてきました。

まだまだ目的地は遠いですが、憧れのUSAですので頑張りましょう。

写真の中央に写る岬のちょっと手前に白い建物が2つほど見えますが、今日の目的地はそこです。

ビーニャ「うぁぁぁぁぁ!!!」

塚地峠遍路道の下りで、今まで死にそうな顔をして「ぜぇぜぇ!」しか言わなかったあの子が急に大きい悲鳴を上げます。

振り返ると、

ビーニャ「誰ぇぇぇ!?鯖さん折ったの!?」

ビーニャ「あんたでしょ!?」

俺『いいから早く歩け』

峠を下りかけた頃、山水が流れてました。

もち(略

宇佐の町へ下った頃には時刻は17時過ぎになり、日が落ちはじめてました。

36番札所に向けて宇佐大橋を渡りますが、その手前のファミマで食料と水を買います。

食料の選択はビーニャさんにお願いして、何処でテント張れるか、また野宿地に水道があるか分からないので、俺は水分を補給します。

という訳で今日も水4リットルさん、こんにちは。

食料はビーニャさんに背負って貰って、俺は水をザックに詰め込みます。

4kg増えてもザックがしっかりした物であり、バランスさえ取っとけば、そう重くありません。

『重い』と思わなければ荷物は重くないのです。

そんなこんなで野宿地到着前には日が完全に落ち、暗い中18時頃テントを張ります。

テントは簡単に張れるし、テントさえ張ればあとは電気を灯せ、テントが照明化するので問題はありません。

今日の野宿地は36番手前の竜の浜パーキングです。

綺麗なトイレあり、トイレ外に水道あり、フラットな場所が多く芝生ポイントも有りといった所でした。

ここまで背負ってきた4リットルさん残念。

今日は登り2ヶ所を含めた30km歩き、へとへとです。

そんな中テントを張り終えましたが、ゆっくりしてられません。

米に水を浸している間に、目の前にある山陽荘まで2日ぶりの風呂に行かなくてはいけません。

が、問題は洗濯日ってことです。

3日分の洗濯物が溜まっており、それをテント内で仕分けして綺麗な服に着替えて、それから温泉へ向かいます。

結論から言うと、洗濯に45分、乾燥に70分かかった大仕事でした。

途中で1回温泉から上がり、乾燥にかけて再び温泉に入り直し、俺はそこから炊事でテントに戻りビーニャは乾燥仕上がり待ち。

結局、夕飯を食べれたのは21時過ぎでしたが、やはり温泉に入ると身体が明らかに楽になります。

野宿遍路をしていると、温泉より洗濯の方が大変です。

風呂にも入れて大仕事を終え、ゆっくりと目の前の海や夜景や星を眺めながら食事をしていると眠りそうになったので横になります。

が、今日は木曜日、ここは海沿いのパーキング。

何故でしょう、次から次へと車が入ってきます。

おまけにここから先にある遍路泣かせで有名な横浪黒潮ラインを目掛けて、爆音の車やバイクが次々と走っていっては、このパーキングに戻り入ってきます。

勿論、アイドリングのままでの停車、ありがとうございます。

夜遅くまで続いたそれに、結局熟睡できずに午前4時からブログ書き書き。

ここにたどり着いた時に嫌な予感がしてましたが、あの時、下の通路にテントを張っておけば良かったです。

人間にはこういう感と言うものがありますが、テーブルと椅子があるからと「ここがいい!」と言ったビーニャさん…、本当にナイスです。

あと、ここのパーキングは猫が非常に多く、テントを張るときも尿の臭いが凄かった…。

何名か餌をあげに来た方もいたし、その時は野犬も数匹走ってました。

襲っては来ないけど、気が付けば俺達のテント、猫数匹に、完全に包囲されてました。

もし、次回があったらテント張らせて貰っててすみませんが、少し場所を選びます。

 

とりあえず、風呂にも入れたし、洗濯という大仕事完了。

温泉、30km、洗濯、大変な1日でした。

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