遍路

篠山道の締めくくり 区切り遍路35日 ①

お接待に包まれた大嵐の夜」の続きです。

嵐の夜が明け

昨晩は深夜まで豪雨と強風と雷の三拍子でした。

源池公園には東屋は確認できずテント1つで大嵐の夜を乗り越えました。

さすが有名な山岳テントであるステラリッジテントだなぁ…、と思いながらテントで過ごしていました。

連日の結露でびちゃびちゃのテントを少しでも乾燥させたいと、昨日は写真からも分かるほどペグを強めに張りました。

朝方には雨が落ち着いたのか、その後は強風でテントはかなり乾いてくれましたね。

良かった!良かった!

昨日は雨で確認できなかったのですが、一応キャンプと言う文字も看板には入っているし、釜戸などもあります。

水道もトイレもあり、申し分無いキャンプ場です。

テントに入るとぐったりしているこの子達も、半日以上ゆっくり寝て朝には元気になっています。

人間もそう。

遍路でよく言われる言葉ですが、どんなに疲れていても一晩休めば翌日1日歩ける体に回復しています。

今回の旅では篠山にやられましたが、区切り遍路の1週間程度だと俺はそこまでの疲労は感じません。

それ以上の長旅になると、寝てる時も常に足がピリピリしてます。

何故か、家に帰ってから半月ほどグッタリしてます。

 

因みに途中で遍路を挫折する方を見てきて感じるのは、自分を酷使しすぎるか、逆に甘すぎるか2パターンが目立ちます。

ここで何度も書いておりますが、「遍路が大変」以前の心の持ちようとでも言おうか、精神的な部分に問題を感じます。

俺の1日で挫折した愛媛の初遍路のように、自分を罰して徹底的に痛めつけることが目的の誤った修行観が目的だったり、

我慢と麻痺を混同して、ペースを見誤って日が暮れても歩き続けていたり、

生き方そのものに逃げ癖が染みつききっちゃっている人が多いです。

俺も気の焦りからペースを見誤ってしまった時は、体に素直に表れて、足首から脛への神経痛により歩けなくなります。

 

遍路は楽しんで、楽しんで、楽しんで大丈夫です。

みんなが期待している苦悩や辛さなどの修行感なんて1200kmも歩くわけですから、求めなくても必ず来てくれます。

勿論、感動や幸福も訪れます。

 

身体は本当に素直で、身体が勝手に故障するわけではなく、無理する精神状態を表現しているだけで、これは病気などにも言えることですね。

断酒家である俺の生きてる世界でも、酒の間違った断ち方をして、ストレスから癌を何度も繰り返し作る人が結構目立ちます。

逆に、俺の依存症と言う病気も、幼い頃から親の求める無理難題に答えようと自分を酷使し続けた結果の病気です。

身体はこうして色んな表現をして人に生き方の見直しを、分かりやすい例では食生活や運動習慣の見直し、考え方の癖の修正などを伝えますが、

それを無視し続けた結果、最終的に行き着く表現が死となります。

 

俺も好き勝手に、自由に旅をしているわけではありません。

ここまで沢山の屍の上を歩き、生き残ってきました。

そして、今でも歩いています。

最近だけで3人死にました。

 

「あなたは死にます」と医者から言われた病気を切っ掛けに、一生完治しない精神疾患に毎日、毎晩向き合い、心のメンテナンスを欠かさず行い、

やりたくない役目、言いたくないこと、続けたくない活動をかれこれ10年近く続け、日常から旅や献血が出来る心と体つくりを続けております。

そのテストをさせて貰っている舞台が四国遍路なのです。

心や体のメンテナンスを怠り、通るべき道も通らず、遍路をしていたとしたら、俺はあの日のように1日で挫折する遍路を続けていたでしょうね。

朝の支度

昨日、ガスも手に入れ食糧難も乗り切ったので今朝は安心して炊飯が出来ます。

今日の夕方には宇和島と言う大きな街に行くので、もう安心です。

犬も自分たちもとにかく栄養補給。

きっとカロリーも追いついていないけど、食べて、食べて、歩こう。

因みにテント内部の写真ではある人が食事の準備をしているような写真が多いですが、調理には一切関与せずに犬のご飯をつぎ分けているだけです。

昨晩、干していたポンチョや犬のカッパも強風でぐちゃぐちゃ。

お山さんのポンチョは白いので、昨晩ここを通った人達にはバサバサ風に揺れる白いポンチョがさぞかし不気味に映ったことでしょう。

そう思いながら昨日ワクワクしてポンチョを干しました。

そらうみさんから沢山のお接待をいただきましたが、今日のおやつまで入っていました。

その中には俺の大好物のグミまで!

 

お山さん「流石そらうみさん、分かっているね!」

 

俺はコーラとグミとラーメンとビールが大好物なんです。

降り出した雨

今日は嬉しいことに晴れの予報でした。

昨日の雨を乗り越えたらソーラー充電しようと張り切っていました。

しかし、テントを畳んでいるとポツポツと雨が降り始め、出発することには立派な雨になってしまいました。

本当についてない…。

暫く屋根のあるところで足止め、雨が止むのを待ちます。

が、止む気配もなく、嫌々出発します。

すぐ止むことを期待してポンチョを着らずにスタートしましたが、すぐに着るはめに。

昨日同様ズボンをサボったからあっという間に脛までびちゃびちゃ…。

少し歩くと観音堂が右手にありましたが立ち寄りませんでした。

晴れの日と雨の日ではやる気に影響が出ますね。

今となっては後悔しています。

歩けど、歩けど、晴れるどころか強まる雨。

しかも手が痛いほどの寒さと、昨晩から続く強風にポンチョが舞い上がります。

雨の峠道が寂しさを感じます。

この道の先に篠山道のゴールがあると信じて進みます。

 

右の山に遍路道があると情報を得ており、確かにそれらしき道を頭上に確認できますが、この道は先が予想できないのでパスしました。

左には深い谷と山、右にも山と言う細い谷間を歩くとあちこちに滝とか観光地がいくつもありました。

千畳敷と言う観光地なのでしょうか。

残念ながら犬も連れているし、上り下りが大変で滑るでしょうから立ち寄ることは避けました。

晴れていたら休憩に立ち寄ったかもしれませんが、雨の日は腰も下ろせないし、何より今日は寒い。

ずっと晴れを信じて、てくてくと空を見ながら歩く。

「そうか、これが篠山道の修行なのか」と篠山を思い出しながら歩く。

大きなS字カーブを過ぎたら、ちょっとした集落があるはず。

この先に何か新しい情報があるかなぁ?

愛南町の札掛から始まった大冒険も今日で終わりを迎え、新たな道へと進みます。

この篠山道を少しでも歩いてもらうために何かヒントを残せたらと思いながら歩きます。

昨日までとても大変だった篠山道も既にいい思い出で、今日はアスファルトばかりの緩やかな下りを淡々と歩いています。

 

 

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