遍路

篠山に再び 旅を終えて①

この記事は2021年11月末から12月初めに行った歩き野宿遍路の帰路について書いております。

 

目次

御礼参りへ

旅はまだ終わっておりませんでした。

5泊6日で高知県宿毛市から愛媛県の宇和島市三間町まで歩き終えた我々は、

その日のうちに再び高知県宿毛市へ戻り、無料キャンプ場で一泊した後に、今回歩いた道を車で走ることを決めていたのです。

今回の旅はいつもに増して、とても多くの方々に助けられました。

その御礼も出来る範囲でしようと、歩いている時から決めておりました。

 

 

まずは39番札所延光寺へ。

この旅の1泊目、松尾峠での大喧嘩の際、原因となった紛失した携帯ラジオを探しに山門前まで行ってくれた関係者の方に御礼を言わなくてはいけません。

とは言え、いざ延光寺に行ってもその方とお会いすることが出来なかったため、お賽銭を入れてくることで勝手に御礼をしたと満足して次の目的地へ向かいました。

恐らくですが、会いたかった方は縁のある方で、2,3度面識のある方だと予想されるので、また後日にしっかりと御礼をしたいと思っております。

 

 

そこから愛媛県愛南町にある40番札所観自在寺へ向かい、これだけ四国に来ときながらも一度も立ち寄ったことのない道の駅みしょうMICに行ってみました。

そこで般若心経マスクを発見して何枚か買い込み、観自在寺の前を通過して出来るだけ歩いた道に沿いながら篠山を目指します。

再び篠山を目指す

必死に歩いて上った遍路道の尾根を右に見ながら、車はグングンと車道を上り、7合目で落差約50メートルある白滝を見ます。

ここから右に折れ、狭い山道をクネクネと上り篠山第一駐車場を目指します。

あとで知ったのは、ここを右折せず真っ直ぐトンネルを抜ければ秡川温泉へ向かい、津島側の登山道へ行ったようですが、それに気づいたのは後の話で我々は凄く遠回りをして秡川温泉へ向かうのでした。

篠山山頂で一夜を明かした翌朝の展望が霧の中だったことの悔いと、登山の疲労で篠山神社や観世音寺でゆっくり過ごすことが出来なかった心残りもあるので、俺は旅を終えたらもう一度篠山山頂に登るつもりでいました。

もちろん🌋お山さん🌋はとてもめんどくさそうに付いてきます。

あの時は出ていなかった山水もご覧の通り今日は元気よく噴き出しております。

あの時はなぜパイプから出ていなかったのだろう?

今日の観世音寺には雪も残っておりました。

荷物も無く身軽だし、第一駐車場からなのでスイスイと登れますね。

天気も良くて気持ちいいです。

観世音寺跡を示す落ちてしまった看板です。

あの時は日暮れも迫っており、そして酷い疲れでゆっくり見ることが出来なかったので、ここに再び来ることが出来て本当に良かった。

歴代住職達のお墓にもちゃんと挨拶が出来ました。

山頂が近づいてくると雪も目立ちます。

獣被害により激減していると言われる笹にも雪が積もってます。

うちの獣は笹を食べないと思うので大丈夫です。(きっと)

ここに来るとやはり感無量ですね。

ずっと来てみたかったけどコロナで遠で遠かった篠山神社へ続く108の階段。

今は凄く凸凹の歩きにくい階段となっておりますが、いつから、どれだけの修行者や遍路が登ってきたのだろう。

光栄にもその2人になることが出来ました。

篠山山頂

そして、山頂へ。

この景色が見たかった。

九州すら見えてしまう篠山山頂。

景色は最高だけど、その半面、目に映る九州の地はやはり俺には辛く、心に影を落とします。

置かれた場所で咲く、ということに本当に抵抗を感じてしまう宮崎の地。

あの時、ここで力尽き、一夜を過ごした。

きっとルール違反に当たると思うけど、あの時はああするしか無かったです。

ごめんなさい。

そして、ありがとう。

 

 

山頂で秡川温泉側からの登山道で登ってきたという男性と少し話が出来ました。

 

 

「きつかったですよ・・・・」

 

 

本屋でどの本を開いてみても8合目付近の駐車場からスタートのことばかり書いており、簡単な山として書かれている篠山。

俺も、このお兄さんも、この山がそんなに簡単な山ではないという部分は共通してました。

いつかお兄さんが登ってきた登山道も歩き、やけ滝など見てみたい。

確認したいこともあるので、駐車場とは反対の秡川温泉側への急坂を暫く下り、あの時見落としてしまった登山道と遍路道の分岐点を確認しに行きます。

写真では平たんに見えますが、奥に向かって下っており、数日前の俺たちはこの遍路道を真っ直ぐ進みました。

写真中央に木と一体化して見えますが、本社と寺道を示す大きな道しるべ石。

その左に写る看板へ倒木が道を塞いでいるように見えますが、これが登山道へ向かう道となります。

あの時は本当にこの道の存在に全く気付きませんでした。

こうして意識して見るとY字の道に見えるが、俺は全く気付かず右(真っ直ぐです)進み、遍路道へと進んだ。

遍路道にはこうして進んではいけない分岐に木を倒して合図としていることが多い。

無意識にそれをキャッチしてしまい観察すらしなかったわけです。

 

 

さて、登山道の確認も出来たけど、もう一つ、道しるべ石の示す「本社」ではない「寺道」への道も遍路として是非とも歩いてみたかった。

寺道は紛れもなく篠山観世音寺への道であり、山頂の本社(篠山神社)を経由ぜず観世音寺へ向かう遍路道。

しかし通行止めの看板がすぐに現れ、突撃してみたけど全く道がわからなくなり引き返しました。

いずれリベンジを誓い、

来た道を戻り、車のある第一駐車場へ下りました。

 

 

そこから車で登ってきた道の反対側に下り、秡川温泉を目指しますが、非常に悪い道を下った先の時間帯通行止めに引っ掛かり、開通まで30分ほど待たされました。

運が悪いのかどうなのか、あの時、話し相手をしてくれた誘導員のおっちゃん、

俺達、多分どこかの遍路で出会ってるよね。

見覚えのあるおっちゃんから、登ってきた白滝から真っ直ぐ篠山トンネルを抜ければ近かったことを教えてもらい勉強になりました。

鳥居を探しに

その後、あの時は旅の途中で、しかもズタズタに切り裂かれた篠山道を下った疲れから見つけられなかった逆打ち側の二の鳥居を探しに行き、

廃道となってしまい、もう誰も通らなくなっている寂しくて、寂しくてたまらない山中の鳥居に挨拶することができました。

 

 

この旅の前からずっとこの鳥居に会いたかった。

ここも林業機械によりズタズタに切り裂かれていたけど、紛れもない遍路道が目を凝らせばあちこちに確認できました。

 

 

運よく金前橋まで篠山道を下ることが出来たら、何も考えず真っ直ぐ道路を跨ぎ山に入って下さい。

3分も歩かずにすぐに頭上に二の鳥居が待っていてくれます。

その先はズタズタに切り裂かれ、そのずっとずっと先にあった橋は川に流されてしまい渡ることは出来ないと言います。

いつかきっと歩いて、遍路道を探してみよう。

橋があった所までしかいけないけど、何か遍路を感じれるものが残っていないかな?

いつか復元出来ますように。

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