区切り遍路35日目④からの続きです。
おじさんが「通れないかも」と言っていたポイントはここの先のことでしょう。
道っぽいのは残ってますが、徐々に細くなります。
実際来てみないと、どんなところなのか想像もつきませんし、今までそれなりに厳しい道を歩いて来たので、とりあえず古い地図を参考に進んできました。
が、ここは来ない方が正解でしたね。
まぁ、どうにか道を見つけて歩く人間なので切り抜けましたが、道はありませんでしたよ。
素直に県道を進むことをお勧めします。
我々が出てきたのは左側の茂みの中からで、この写真は通常ルートから撮影したものです。
通常ルートから県道のわき道を下りてきて、橋を渡って右折したらいよいよ峠に入って行く感じです。
右折したらアスファルトから砂利道に変わり林道に入ります。
「いよいよ始まるのか…」と初めて歩く道にワクワクしますね。
歩きやすい道を少し進むと、
「ああっ、見たことある!ここがあの宮崎橋か!!!」と、
ネットで何度か見かけた風景に嬉しくなりました。
しかし見ての通り橋は流されて無くなっております。
事前情報でそんな話を見かけたような気もします。
まぁ、無ければ作ればいいのです。
浅い川なので石を配置して渡ります。
普段は喜んで水遊びするカイも流石に寒いのか遊びません。
宮崎橋の名前の由来が気になる人も多いのではないでしょうか?
「宮崎健樹さんが関係しているのかな?」
調べてみるとその様でした。
宮崎さん、本当にありがとうございます。
今、俺が遍路を体験し、話が出来ているのもあなた様のお陰です。
お会いしたかったなぁ…。
その頃、俺は四国の地を踏み3年ほど経っておりましたが、まだ酒と薬が手離せず、本当に状態の悪い頃でした。
後悔しても取り返しのつかないのが悲しいです。
宮崎橋を過ぎてすぐの岩陰に地蔵さん。
こんな山の中にも遍路道標。
嬉しいね。
今にも朽ち果てそうな橋を渡ります。
体重と荷物の重さが怖く、恐る恐る…。
その先からくねくねとつづら折れを登り始めました。
遍路道っぽくなってきましたね。
その先で一度車道と合流してホッとしますが、案の定向かう先は目の前の登り坂。
汗を掻きたくないのに、まだまだ登るようです。
左に県道を見下ろしながら本格的な登り坂が始まりました。
頭の中では歯長峠を連想する風景です。
途中に石垣。
遍路道を歩いていると結構見かけますが、炭とか作っていた窯でしょうか?
「こんな山まで登ってきたのか…」と思わされる場所で見かけますよ。
思ったより野井坂遍路道は登りますね…。
松尾峠ルートもきついけど、野井坂ルートの方が若干登りそうです。
アスファルト道は嫌いですが、登りも好きではありません。
1番嫌いなのは街中の交通量の多い旧道です。
しかも通勤と帰宅ラッシュの時間帯や、小中学生の登校時間。
車が凄い勢いで横を駆け抜けていくのでヒヤヒヤしながら歩くし、小学生の群れは単にめんどくさいのです。
前方に倒木が見えました。
「あー、倒木や…」
一目見てめんどくさい倒木と分かります。
いや、いいんですよ、倒木くらい。
ただね、迂回できず潜らないといけない倒木が困るんですよ。
この倒木は左は崖で右は壁じゃないですか。
跨げもしない。
と言うことは、潜るちゃんなの。
そしてそのスペースも狭い。
ほら、荷物が重いってより、大きいでしょ?
しゃがんでも通れないんですよ。
這いつくばっても無理だし、荷物に押しつぶされそうになるし。
ザックをいちいち下ろしたくもないし。
普通の倒木でも荷物が引っ掛かるのに、こいつ、ほふく前進ですか?
この倒木は落雷によるものなのかな?
燃えた跡がありましたよ。